ボステリ店長製作記

自分のアバターを登場させたいナ

前回まででサイトの看板娘的なキャラクターを作成してRecotteStudioで動画作成してみたりしました。まぁ、VRoid周りのアプリケーションで遊ぶ時とかは可愛い女の子キャラの方が絵的にも映えるしいいなと思うのですが、反面、自分のサイトで自分の行動、意見について動画にまとめる時なんかは、やはり自分のシンボル的なキャラクターがあった方が良いよなぁと思う所がありました。

という訳で、またVRoid Studioで自分のアバターを作ってみる事にしたのですが、どーにもイケメンしか作れない仕様のようでして、まぁ自分に寄せるのもちょっと無理だな、と。どうしようかなぁ…とApple Musicで音楽聴いてると流れてきたのが、MAN WITH A MISSIONの曲「database」。よし、この手で行こう、我が家には幸いモチーフもいるwとなりました。

尻尾と腰リボン

以前、習作でサクラバクシンオーを作成した事があるのですが、この時、尻尾とリボンはVRoid Studioではどうにも表現出来ない範囲だったので、この部分だけBlenderで調整しなおした事があります。

この時は元々VRoidSudioの持っていたリボンパーツの移動とサイズ調整、尻尾はVroidStudio上の髪の毛として一旦作成したボーンとメッシュを腰骨の方に移動、ウェイト微調整みたいな事をやっただけなので、新規のメッシュの追加等は行っていません。

今回はメッシュを追加するのでその辺が各ツールで上手く動作するものか分からなかったので、実験も兼ねて作業を始めてみました。


ZBrushで被り物を作る

上手く最後まで作業パスが通るかどうかも良く分からない所だったので、今回の方針は兎に角「ちゃちゃっとワークフローを通してみる」でした。なのでクオリティに関しては後で調整すればいいやのノリなのでクオリティアップのテクニックとか求められてる方はごめんなさいです…。

適当に作ったら25万ポリゴン

さて、今回は”時短の為に”ZBrushを使ってみました。Blender等でポリゴンをパキパキ割りながら作っても良かったのかも知れませんが、ブラシでサーっと作って解像度落とす方が速いかもな、という思い付きもあったもので…。

ひとまず、我が家の愛犬(ボストン・テリア)を参考にサクサクっと頭部だけZBrushでモデリングしてみました。眼球は一応後のことを考えて別で作ります。作り方の好みが色々あると思いますが、今回はダイナメッシュを使う事で、ここもあまり深く考えずザクザク描き込みです。

当然、何も考えずにダイナメッシュを使っているので、この頭部だけで25万ポリゴン超あったりします。さすがにこれをそのまま最終アプリにまで持って行くのは重過ぎるので、ここでは複製を取ってからジオメトリ>Zリメッシャーを使って1万ポリゴン程度にまで一気に落としたメッシュを用意しています。

ポリゴン削減にはもう一つ意味があって、この後段のSubstance Painterがあまり多いポリゴン数を持って行くと重くなるなどトラブルの元になる事が多いそうで、予防的措置でもあります。

UVの方はZBrushの方でZプラグイン>UVマスターを使用してこちらもほぼお任せで作成しました。(…が、後々ここはもう少し要調整だな、という事が分かりました^^;)

ある程度形状が出来た所でZプラグイン>FBXインポートエクスポートで.fbxファイルとしてエクスポートしておきます。

Substance Painterで着色

FBXで出力したボステリ頭に色を塗ります。いつもだとUVガイド見ながらAffinity Designerで作成するのですが、これもSubstance Painterで作成した方が時短になるだろうかという事で使ってみています。ハイポリモデルもあるのでそのうち別の遊び方も出来るかもな、というのもあります。

Substance Painterでテクスチャ作成

うーん…。UV適当に作ったせいで顔周辺の解像度が足りないですな…。まぁ、モタモタすると即死亡または解放できないよとどこぞの神がおっしゃってたので、ここではとりあえずそのまま作業続行。

そもそも、最終的にはVRoid Studio連携アプリ等へ持って行く予定なので、トゥーンシェーディングなんですよね。なもんで、使うのはカラーマップぐらいかなぁ…という所でしょうか。ここでもあまり深く考えず着色だけしたら各テクスチャを単体テクスチャとしてエクスポートしておきました。

Vroid Studioで本体を作る

まぁ、ここに関してはいつも通りというか、通常のVRoid Studioの作り方で。

ボストン・テリアモチーフなので黒ベスト+白いシャツでカラーリングを寄せて、今回は自分のアバターという事もあり、普段愛用しているタミヤのエプロンのような何か(^^;を重ね着機能で作成してみました。

頭は被り物を被っちゃうので、髪が飛び出さないように坊主頭を選択。極端な話、顔のメッシュもいらないのですが、なんとなく無けりゃ無いで表情まわりのモーフとかでトラブりそうな気もしたので今の所そのままにしてあります。

で、VRMで出力しておきます。

Blenderに読み込む

ここまで出来た所で一応リソースとしては揃いましたので、今度はBlender上でこれらを読み込んで行きます。

Blenderには比較的標準的に皆さん使われている「VRM_Addon_for_Blender」をインストールしてあります。これのインポート機能により、VRoid Studioから出力したVRMを読み込みます。

今のBlenderだとFBXは標準で読み込み機能を持っているようなので、続けてボステリ頭のFBXファイルを読み込みます。ボディ側とスケール感とか全然違うと思うので、この辺は読み込んだ後に調整しました。

ZBrushからFBXでやってきたボステリ頭は当然、マテリアル周りはボディと全然合わないので、この辺は要修正です。基本的にはボディ側のパラメータ設定を見つつ、同じような構成にしていけば良いかと思います。シェーダ関連はボディ側が「MToon_unversioned」になっていたので、ボステリ頭側もそれに併せました。それと同時に、Substance Painterで作成したカラーテクスチャをMain TextureとShade Textureで刺しておきます。

目玉はBlender側の球モデルで適当に作成しました。シームを水平方向に切ってUV展開しなおしてというあくまでも簡易的な感じですが。

で、最後にボステリ頭モデルをAmature配下に入れてHeadあたりにウェイト振って、キャラとして動かせるような感じにはなりました。

これを再度VRM Addon for Blenderにより、VRMファイルにエクスポートしてひとますの完成です。テストがてら、このキャラをLuppetに突っ込んでみました。セリフは先日購入したVoicepeakの男声を使用して喋らせたものを、Luppetの音声入力に入れています。

UVの関係で解像度低かったり若干色味が頭だけ暗い感じもありますが、これは今後データの方を直していこうかと思います。取り敢えず動作に関しては期待した通り動いているかな、と。

看板娘とボステリ店長の感動の対面の道は険しかった

よし、これで看板娘キャラであるパピフォンとボステリ店長との掛け合い動画が作れるぞ、という事で早速ボステリ店長のVRMをRecotte Studioの話者選択画面から読み込み~!

なんで死んでしまうん…?

・・・ですよね、人生そんなに甘くないですよね。まぁ、トントン拍子で進んだ時に限ってメインの舞台ですっ転ぶもんですよね…。

とりあえず、例外が発生しているようで何度読み込んでもクラッシュになってしまいました。まぁ、僕の作った適当なデータだからどこか直さんといかんのかな~と思って色々検証してみたのですが、実は手持ちの他のVRM対応ツールでは全て正常に読み込めてしまっていたり、VRoid Studioの公式サンプルAちゃんのVRMをダウンロードして、Blenderに読み込み>再出力するだけでもやはり同様の現象が起きてしまっています。

実の所、Recotte Studioのサイトには「全てのモデルデータの読み込みを保証するものではありません」という注意書きがありまして、たぶんこういう辺りはある程度わかってはいるんだろうな、という気もします。

で、次回に続く

・・・という訳でこの辺で躓いて、色々試していたのですが、結論から言ってしまえば、一応目標は達成出来ました。また、Recotte Studioのサポートさんの方にも問い合わせさせて頂いて、現状のお話とかちょっと伺ってみたりしました。今回は長くなってしまったので次の記事でその辺の話を記述出来れば、と思います。話が途中な感じがすごい有るのでなるべく早めに…。